ロータリーの目的

言行はこれに照らしてから

1)真実かどうか
2)みんなに公平
3)好意友情を深めるか
4)みんなのためになるかどうか

Of the things we think,say or do

1)Is it the TRUTH
2)Is it FAIR to all concerned?
3)Will it build GOODWILL and BETTER FRIENDSHIPS
4)Will it be BENEFICIAL to all concerned?

ロータリーの目的

ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理想を奨励し、これを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある。

第1 知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること。

第2 職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること。

第3 ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること。

第4 奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。

国際ロータリー第2520地区 第5分区の主な年間行事

RI会長テーマ

RI会長
ゴードンR.マッキナリー

ロータリー会員として今ほど素晴らしいときはないでしょう。私たちはロータリーで素晴らしく歴史的な年度の真っただ中にいます。正直なところ、この年度を早く終わらせたいと思う人はいないでしょう。
ですから、終わらせるのではなく、新しいはじまりを作りだそうではありませんか。年度の扉を閉めるのではなく、次年度への橋を築こうではありませんか。なぜなら、川が流れているなら、それを渡る方法があればありがたいからです。

私はかつて毎日、エディンバラにある私の歯科医院に車で通勤し、フォース川にかかるいくつかの有名な橋を通りすぎるときに、その例を目にしていました。これらの橋をご存知の方もおられると思いますが、これらは見事なエンジニアリングの象徴です。

フォース鉄道橋は、1890年に開通しました。フォース道路橋は1964年、最近ではクイーンズフェリークロッシング橋が2017年に開通しました。
フォース橋の鉄道橋と道路橋を見ていつも感動するのは、これらがビジョンをもつ人たちによって建てられたということです。それは、決して会うことのない人たちのためのビジョン、けっして知り合うことのない人たちのためのビジョン、それによって生活が改善される人たちのためのビジョンです。そのビジョンは、フォース橋の場合のように、建設から133年経った後も、利用者たちからありがたがられています。ロータリーの私たちのビジョンが、奉仕を受ける人たちからありがたがられているように。

今、ご自分の頭の中で橋のロゴを思い浮かべ、それがテーマと関連しているだろうと思っている方がいたら、そこでその考えをやめてください。たとえ話がすべてテーマであるわけではありません。同じように、次年度に皆さんが行うすべてのことが、これから発表するテーマの推進と支援にかかわるわけではありません。私たちは、絶妙なタイミングでリーダーシップの手綱を渡されました。今は歴史的なときであり、ロータリーが世界の注目を集め、現在の期待をはるかに超えた可能性への道を示す機会が訪れています。しかし、私たちの最も優れた仕事のいくつかは、ほかの人たちの継続的な取り組みをサポートすることであるかもしれません。ジョーンズ会長とほかのロータリーリーダーたちが始めたことを土台として、今後さらに大きな成果が成し遂げられるようにしていきましょう。これからの私の仕事、そしてすべてのロータリーリーダーの仕事の多くにおいては、継続が重要となります。継続とは、以前のリーダーたちのよいアイデアを前進させることを意味します。

私たちは詩人マヤ・アンジェロウの次の言葉からインスピレーションを得るべきです。
「続けましょう/自分らしくあるために/思いやりある行いで/不親切な世界をあっと言わせるために」
過去数年間、ローターアクトに力を与えると約束し、それを実行してきたロータリー会長たちの継続へのコミットメントを、私たちは目にしてきました。その結果は驚くべきものです。ローターアクターたちは引き続き、ロータリーで全面的なパートナーとなるだけでなく、リーダーとなることへの熱意を示すことで、私たちを勇気づけています。
ロータリークラブとローターアクトクラブが互いに協力し、支えあう新しい方法を見つけ続けられるかどうかは、私たちにかかっています。

継続のもう一つの優れた例に、女児のエンパワメントがあります。ジョーンズ会長は、メータ会長のプログラムを継続することでこの素晴らしい模範を示しました。この取り組みは、多くの点でロータリーが長年積み重ねてきたものであり、メータ会長がそれに名をつけて拡大させたのです。私の孫娘アイビーとフローレンスのように、世界中の少女が強く、十分な能力を身につけた女性へと成長できるよう支援するために、私はこれらの会長の仕事を引き継いでいくことを明確にしました。

私はまた、すべての行いにおいて多様性、公平さ、インクルージョンを促進するためにロータリーが遂げてきたすべての進歩を全面的にサポートしたいと考えています。会員数は非常に重要ですが、DEIを全面的にサポートすることは、単に会員数を増やすことを意味するわけではありません。DEIの最も重要な側面は、ロータリーを、どこからであれ最高の人材、最高のアイデア、最高のパートナーシップを受け入れるオープンでインクルーシブな組織にすることです。人びとがロータリーを見たとき、そこに自分自身を見ることができる必要があります。そうなることができるかどうかは、私たち次第です。

継続にはほかにも二つの側面があり、それらは皆さんの活動にとって極めて重要となります。一つ目は、ポリオです。ポリオの根絶が依然としてロータリーの最優先事項であることはご存知だと思います。「ポリオのない世界」という夢を追い続け、多くのことを成し遂げてきたこの35年間を、私たちは誇りとすることができます。
根絶の実現にどれだけ近づいているか、ビル&メリンダ・ゲイツ財団からの上乗せを全額得るために最低5,000万ドルを集めることがいかに重要であるかを毎年繰り返し言わたら、疲れるのも無理もないと承知しています。今、私たちに必要なのは、さらなる挑戦かもしれません。現在、ポリオ根絶キャンペーンに寄付しているロータリー会員は約12人に1人に過ぎず、毎年寄付しているクラブも5 分の1 を下回っています。

最近、世界の主要都市でポリオが発生したことで、この恐ろしい病の根絶に再び注目が集まっています。根絶が実現した暁には、ロータリーは大きな歴史的称賛を受けるに値します。
ですから、各年度に何をすべきかではなく、それを超えて考え、できるだけ早く実現するために必要なあらゆるリソースを私たちが提供すべき時が来ています。新たな緊急感を生み出し、世界の子どもを脅かす流行がさらに発生する前にポリオを根絶できるという希望を生み出すために、皆さんの力が必要です。ロータリーの夢を現実のものとするために、皆さんの力が必要です。

ポリオワクチンの開発者であるジョナス・ソーク博士の次の賢明な言葉に、耳を傾ける必要があります:「希望は、夢を現実にしたいと強く願う人たちの夢、創造力、そして勇気の中にあります」。
この言葉は、私たちのすべての活動にとって意味があり、ロータリー行動計画のあらゆる側面に当てはまります。この行動計画は、希望を生み出し、変化に必要な知識と勇気をロータリー会員に与えるものです。
これを成し遂げるには、
・既知の成果と実証された証拠に基づいて奉仕プロジェクトを立案する方法について会員に話す必要があります。
・互いに、そして私たちが奉仕するすべての人とオープンで、インクルーシブで、思いやりのある心をもって接しましょう。
・世代や国境を超えて活動し、関係を築くためのあらゆる機会を探し求めてください。
・世界に持続可能な変化を生む新しいアイデアや視点を、進んで受け入れてください。
そのために、ロータリー行動計画の目標においてほかのロータリアンと協力していただけることを願っています。なぜなら、そうするのがリーダーシップにおける継続の最良の手本であり、ロータリーのこれまでの最良の部分を土台としてさらに素晴らしいものを生み出すことだからです。

行動計画のうち、皆さん全員に既に暗記していてほしいと思う部分があります。それはこのビジョン声明です:「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています」。行動計画を受け入れ、実行するための現実的な方法をクラブに提供することこそが、地域社会で持続可能な変化を生む最善の方法です。

ここで話の焦点を、世界と自分自身の中に持続可能な変化を生むという、ビジョン声明の二つの要素に当てたいと思います。 そのために、これらのビジョンを実現させる二つの具体的で有望な方法に重点を置きたいと考えています。

一つは、平和にさらなる主眼を置くことです。ロータリーを創始し、築いてきた先人たちは、ロシアが始めた残忍な戦争に直面するウクライナの人びとのために過去1年間に私たちが行ってきた懸命な支援活動を、きっと誇りに思うでしょう。 過去に何度もそうしてきたように、ロータリーは歴史の呼びかけに応え、人道支援を最優先してきました。惜しみなく寄付し、仲間を一心にサポートし、ウクライナの人びとから尊敬を集めてきました。ウクライナで大勢が入会し続けていることは、入会と会員の参加促進について大切なことを示唆しています。しかし、ウクライナ人にとってもロシア人にとっても、平和が実現するまでは本当の安らぎは訪れないことは明らかです。

同じことが、イエメン、アフガニスタン、シリア、そして世界のほかの数十の紛争地域にも当てはまります。
平和とは、希望が根づくための土壌です。
人びとの間に新しいつながりを築き、共通点を求めて新しい機会を見つけるたびに、この土壌が耕されます。これからの1年間、私たちはバーチャルな国際交流を導入します。これについては、今週後半にお知らせします。
ロータリーでは、平和は受動的な夢ではなく、懸命な活動、築かれた信頼、そしてしばしば難しい対話の結果として生まれるものです。平和は粘り強く、勇敢に実践しなければなりません。人類が立てることのできる最も勇敢な目標は、平和の追求です。ロータリーでは、すべての重点分野にわたる全活動が、希望を築く一助となり、それによって平和と償いが可能となります。

2006年、私はタイのバーン・タリングチャン村を訪れました。そこでは、2004年末の津波の後で、ロータリー会員が新しい家や集会場、保育所、医療施設の建設にあたっていました。そこで、ある女性が私に近寄ってきました。悲劇に直面した彼女は、やつれた様子でした。その女性は、私に美しい貝殻をくれました。
この貝殻は彼女が30年以上持ち続けていたものだと言います。
数少ない所持品の一つだったこの貝殻を受け取ることを、最初はためらいました。しかし彼女は、ロータリーがしてくれたことへの感謝のしるしとして受け取ってほしいと言い張りました。後日、私は再びその女性に会い、彼女が津波で夫、娘、息子を失ったことを知りました。津波がすべてを奪ったのです。家族、家、生計を失い、そして何よりも、生き続ける希望と理由を失いました。しかし彼女は、地域社会を建て直すロータリーの活動のおかげで前向きな気持ちを取り戻し、希望が与えられたと言いました。
これは美しい貝殻です。私が次年度のテーマとその意味を検討していたとき、この貝殻だけでなく、存命するスコットランドの最も偉大なアーティストの一人で、Jolomoとしても知られるジョン・ロウリー・モリソンさんがよく使用する色にも引き付けられました。私は長年、彼の作品を愛し、収集してきました。ネクタイとスカーフの色を選んでいたとき、後ろのスクリーンでご覧いただけるように、そこに世界の色を反映させ、さらに重要なこととして、次年度にロータリーが注力すべきことを反映させたいと思いました。
タイの女性との思い出とこれらの色から、私は、今私たちが何をなすべきか、どんな行動を呼びかけるべきか、テーマは何であるべきかに気づきました。そこで、2023-24年度テーマは「世界に希望を生み出そう」であることをここにお知らせします。

世界に希望を生み出そう。これが、ロータリーが世界に変化をもたらす方法です。私たちは、一つずつ新たな希望を生み出しています。このテーマはまた、自分自身の中で同様の変化を生むのを促す方法を説明するものでもあります。なぜなら、地球上の多くの人にとって、希望を失う理由は物質的な貧困だけではないからです。私たちは皆、自分たちの幸せを脅かす課題に直面しています。平和の実践に大きな勇気が必要であるのと同じように、誰かに助けを求めたり、助けを必要としていることを認めたりすることも勇気ある行動です。

新型コロナウイルス流行の結果として、これまで以上に多くの人々が傷ついています。
多くの人が身近な人を失ったり、社会的つながりを断たれたりしています。分裂が広がり、つながる機会が失われています。最も傷ついている世代の一つが、教育や対人スキルを身につける機会が妨げられた子どもや若者です。さらに悪いことに、世界の多くの地域では、助けを求めること、特にメンタルヘルスの助けを求めることは弱さであると考えられています。しかし、真実から目をそむけることはできません。自分の弱さを認め、すべての答えを知っているわけではないと認めるのは、勇気が要ることです。
助けを求めることは勇気ある行動であり、幸せへの道を求めることは、さらに勇気が要ることです。

今週の後半、私がメンタルヘルスのトピックを重視する理由をご説明します。次年度、そして願わくばそれ以降も、ロータリーの会員だけでなく地域社会の人びとのためにメンタルヘルスのシステムを改善するいくつかのステップについて話をお聞きいただきます。私は、ロータリーが会員と奉仕を受ける人の両方を支える組織として知られるようになってほしいと思います。メンタルヘルスの専門家なら誰もが口をそろえてこう言うでしょう。ほかの人を助けることで、本質的に自分自身が助けられるのだ、と。
ほかの人を助けることで、ストレスが軽減され、気分がよくなり、私たち自身のメンタルヘルスと幸せのためにもなることが、圧倒的な証拠で示されています。その中で培われる友情は、素晴らしい連帯意識と仲間意識を育み、それ自体がメンタルヘルスと幸せに欠かせない要素となります。

ですから、次年度の私たちの計画は、世界に平和にもたらし、紛争の影響を受けた人びとを癒すこと、そして、私たち自身の内面的な闘いと向き合うためにお互いと地域社会を支え、助けを求めることに対する社会的な偏見をなくすことです。
これらの活動すべてにおける目標は、破壊的な紛争から世界が立ち直れるように、希望を取り戻すことです。そうすれば、私たち自身のために持続可能な変化をもたらすことが可能となります。ロータリーは、平和、機会、生きる価値ある未来の土台を築いています。私たちが得意とすることを継続すると同時に、変化に対してオープンで前向きになり、世界と自分自身の中に平和を築くことに力を注げば、ロータリーはより平和で、より希望のある世界を築く手助けができます。あらゆる地域からのロータリーのリーダーである皆さんに、世界に希望を生み出すよう、心からお願い申し上げます。

2023年-2024年度国際ロータリー 会長
ゴードンR.マッキナリー

RI第2520地区ガバナー

RI第2520地区
2023-24年度ガバナー
森川 昭正

RI第2520地区ロータリアンの皆様、今年度、地区ガバナーを拝命いたします仙台宮城野ロータリークラブの森川昭正です。1年間、どうぞよろしくお願い致します。

新型コロナウイルス感染拡大から3年が経過し、まだ完全には安心できないながらも、感染法上の分類が2類から5類に引き下げられ、私たちの生活も元の状態に戻りつつあります。ロータリーの事業についても、イン・パーソンでの会議、交流が行えるようになり、国際交流も再開しております。

コロナ禍の3年間、世界情勢も大きく変わり、ロータリーも変化してきています。 そのような中、本年1月、世界のガバナーエレクト、シニアリーダーが一堂に会する国際協議会が、米国フロリダ州オーランドで3年ぶりにイン・パーソンで開催され、私もパートナーと2人で参加いたしました。 会場であるRosen Shingle Creekはフロリダのリゾートホテルで、その広大な敷地には、豊かな緑に野鳥が飛び交い、リスが庭を走り回り、近くの水辺にはワニが悠然と泳いでいました。

国際協議会は全日程5日間で行われ、各日びっしりと詰まった有意義な本会議と分科会、懇親会で構成されていました。私にとって、世界のロータリアンたちとビジョンを共有し、情報を交換し、親交を深めたこの協議会は、生涯忘れることのできない貴重な経験となりました。

私は「CREATE HOPE in the WORLD(世界に希望を生み出そう)」というテーマを聞いた時、新型コロナウイルス感染症の猛威やウクライナでの戦争による多くの犠牲を想い、真にタイムリーで心に届くテーマであると感じました。

マッキナリーRI会長は、年度テーマを発表するにあたり、ビジョンの大切さと「継続」と「変化」について強調し、継続とは以前のリーダーたちの良いアイデアを前進させることを意味し、具体的には “ローターアクトの地位向上”“女性・女児のエンパワメント” “DEI(多様性・公平さ・インクルージョン)の推進” “ポリオ根絶” を挙げられました。

ローターアクトの地位向上については、世界全体としてローターアクトクラブからの寄付は50万ドルを超えており、ロータリークラブに引けをとらない活動、寄付を行っているクラブもあります。このようなことから、これまでの親クラブとローターアクトクラブの関係を発展させ、互いに良いことをするために協力し支えあう新しい方法を見つけていくことが求められています。前年度よりローターアクトクラブの人頭分担金が発生しましたが、その負担や今後の活動をどのようにしていくかなど、これを機会に、改めてローターアクターとともに考え、より楽しく、やりがいのある活動、関係を模索していただければと思います。

ロータリーの女性・女児のエンパワメントは、手を差し伸べる事だけではなく、それぞれが秘めている能力、才能を遮っているものを取り払う取り組みと整理されています。 日本社会においても賃金格差や管理職比率、政治への参画率、家事の負担割合など、改善していかなければならない課題が山積しています。 しかし、これらを改善するには政府、企業、教育機関、市民社会など多くの関係者の協力と共同努力が必要です。 女性のエンパワメントは持続的なプロセスであり、意識改革と政策の変革を両立して進めていくことが重要とされています。皆様のリーダーシップで各地域や業界において強く推進して頂ければ幸いです。

次にDEI(多様性・公平さ・インクルージョン)の推進についてですが、近年、日本社会において、アルファベット3~4文字に略されている言葉が多く、正直、私自身も具体的に何を言っているのかがわからなくなる事があります。「DEI」もその一つかもしれません。あるロータリアンは「“DEI”は「四つのテスト」を実践すればいいんだよ!」とか「“インクルージョン”は「寛容」の方が分かりやすいんじゃない?」とおっしゃいました。私もその方が解釈しやすくなります。もしかしたら少しニュアンスが違って感じる方もいると思いますが、何にしろ“DEI”を考えてみること、知ろうとする事が重要なのではないかと思います。今年度は地区にDEI推進委員会を設置致しました。皆様のクラブにおかれましてもDEIを推進する委員会を設置するか、既存の委員会でDEI推進について検討し、取り入れ、事業を実施して頂ければと思います。

ポリオ根絶については、今年度もロータリーの最優先事項です。既に亡くなってしまいましたが、私が子供の頃一緒に住んでいた叔父は小児麻痺で、ポリオ感染によるものでした。また、私たちが小学生くらいの時は、まだ学校に1人くらいは小児麻痺の子供がいたように思います。現在の日本ではワクチンのおかげでポリオは根絶していますが、ワクチンの投与をやめると、いつ昔のように大流行が引き起こされるか分かりません。最近世界の主要都市でポリオが発生したことで、この恐ろしい病の根絶に再び注目が集まっています。新たな緊急感を持ち、世界の子供を脅かす流行がさらに発生する前に、今一度、ポリオを根絶するというロータリーの目標に向かって、皆様のご協力をお願い致します。

この他に、マッキナリーRI会長は、「平和」と「メンタルヘルス」に力を注ごうと言われました。新型コロナウイルス感染症拡大やロシアによるウクライナへの軍事侵攻、さらには世界中で発生している災害により、多くの人の生命、生活が脅かされ、精神的にも多大な負担が生じています。

「平和とは、希望が根付くための土壌であり、人々の間に新しいつながりを築き、共通点を求めて新しい機会を見つけるたびに、この土壌が耕される。そして、平和は受動的な夢ではなく、懸命な活動、築かれた信頼、そしてしばしば難しい対話の結果として生まれるもの。平和は粘り強く、勇敢に実践しなければならない。」とマッキナリーRI会長は言われました。

また、太平洋戦争において日本の攻撃で失明したにもかかわらず、その後、ロータリアンとして来日し、日豪の交換留学生を成立させたドナルド・ファーカー氏は、「それは些細なことかもしれませんが、国際親善の根本となるのは、この様な些細な行動の積み重ねだと思います。私は日本人を恨んではいません。戦争は政府と政府の戦いであって、お互い一人一人の間に憎しみはないと思っています。」と言われました。

当地区や各クラブで行なっている姉妹クラブや友好クラブとの国際交流や青少年交換留学生(短期・長期)事業の一つ一つは、まさにこの様な行動の積み重ねであり、平和に向かった重要な活動であると考えています。コロナ禍でなかなか出来なかった国際交流ですが、皆様のクラブ・地区においても、更により深い親善を図って頂きたいと思います。

世界保健機構(WHO)はメンタルヘルスを“人が自身の能力を発揮し、日常生活におけるストレスに対処でき、生産的に働くことができ、かつ地域に貢献できる様な満たされた状態”と定義づけています。メンタルヘルスの不調は、性別、年齢、立場、環境など、様々な要因により人々はストレスを感じ、ある一定の閾値を超えた時、そのダメージとして現れてきます。メンタルヘルスケアは、予防や早期発見が重要とされています。皆様の地区や企業においても、このメンタルヘルスの不調を事前に防ぐためのストレスマネジメント研修や、不調に陥った時に早期に相談する場所へのアクセス情報発信など、今年度の社会奉仕活動、職業奉仕活動に組み込んで頂ければと思います。

私たち一人ひとりは自分の価値観を持ってロータリークラブに参加しています。その個性あるリーダーの方々が、親睦、高潔性、多様性、奉仕、リーダーシップというロータリーの中核的価値観を共有することにより、ロータリー活動を実行しています。

近年、様々なところで世界が急激に変化していますが、そういった時代の中に於いても、ロータリーの活動の基本は親睦と奉仕であり、言い換えるとやり甲斐と楽しさにあると、私は思っています。今年度のロータリー活動は、「継続」と「変化」に対し勇気を持って行動し、「平和」と「メンタルヘルス」に焦点を当て、他者を想いつつ、RIの活動方針を実現できるよう、具体的な対策を皆様と共に考え、何よりもロータリーライフを楽しみながら活動して参りたいと思います。

皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

国際ロータリー第2520地区
2023年-2024年度ガバナー 森川 昭正